ひどい状態の事故車はスクラップにするしかないと思っている人がほとんどではないでしょうか。しかし、事故車にも相応の価値があり、査定してもらい現金に変えるのも可能なのです。ここではその方法について説明していきましょう。

本当に事故車なのか？

事故車を現金に変えたいと思っている人も、「事故車」の定義については曖昧な場合が多くあります。事故車とは、単に「事故を起こした履歴がある」とか、「事故を起こして修理した履歴がある」ということではありません。誤解されがちなのですが、事故車とは「修復歴」のことを指すのです。修復歴とは、フレーム、ピラーなどの車の骨格（ボディ）の9ヶ所について修正・交換の履歴がある車のことを指します。これは日本自動車査定協会などが統一基準として採用しており、査定が行われる際にはこの基準にもとづいて判断されます。つまり、フロントバンパーやフロントフェンダー、ドアなどをぶつけて見た目がひどい状態だとしても、骨格にダメージがなければ修復歴車にはならないのです。これを知らないまま安く買い叩かれることのないように注意しましょう。

査定の注意点

このように修復歴には定義があるため、知識を整理して査定を依頼しないと大変な損害を被ることになります。ただし、修復歴になってしまうようなダメージの場合は、一般の査定はほとんど期待できないと考えなくてはいけません。ディーラーや中古車販売店の査定では、ほとんどのケースで査定がゼロ円となります。むしろ廃車の手数料を請求されるでしょう。なぜなら、ディーラーや中古車販売店は、下取りした車をオークションに出品したり直接中古車として販売するため、修復歴車を下取りしても損失になるだけだからです。そのため、修復歴車を利益に変えることのできる業者を探す必要があります。そういった業者に査定を依頼すれば、修復歴車を現金に変えることが可能になるのです。

事故車を現金に変えてくれる業者

修復歴車を現金に変えることのできる業者は大きく二つあります。一つは、海外のマーケットにもネットワークを持った買取業者です。日本国内ではスクラップでも仕方ないと思われるような車でも、発展途上国やロシアなどの中古市場では人気のある日本車として活発に取引されています。このような業者は、スクラップ寸前の車にも付加価値を与えることができるのです。もう一つは、解体に強みを持った買取業者です。部品を取り外し、中古部品やリビルト品として商品化するノウハウを持っています。また、車両の解体後は鉄やアルミを分別して原料をリサイクルできる技術を持っているのです。
事故車とあきらめてしまう前に、このような専門の買取業者を探せば現金を手に入れることも不可能ではありません。まずはインターネットの査定依頼から始めてみるのが手軽でおすすめの方法です。