海外出張など、長期間自動車を使用しない場合、一時的に車を使えなくする「一時抹消登録」をしておく必要があります。これを行うことにより、自動車税の支払い義務が発生しないので、ぜひ手順・手続き方法を覚えておきましょう。

一時抹消登録に必要なもの・書類は？

廃車手続きと聞くと事故車や不動車の処分、つまり「永久抹消登録」のことを思う方が大半ですが、実は廃車手続きには3種類あります。まず、冒頭の「永久抹消登録」、車を海外に輸出するための「輸出抹消登録」、そして一時的に車を使えなくする、今回のメインテーマでもある「一時抹消登録」です。一時抹消登録の手続きは、業者に一任することもできますが、ここでは独力で行う方法に触れていきましょう。
まず、必要なもの・書類から見ていきます。車の所有者の印鑑証書、所有者の委任状は必須です。車検証も忘れてはなりません。書類の手続きを行う運輸支局で購入・配布される手数料納付書、一時抹消登録申請書、自動車税・自動車取得税申告書も必要となります。また、ナンバープレートも運輸支局へ提出しなければならないので、前面・後面ともに外しておきましょう。

一時抹消登録の手順・流れ

まず、車の所有者の印鑑証書、委任状、車検証を用意しましょう。ナンバープレートを前後面の2枚外しておきます。運輸支局へと行き、手数料納付書（手数料の印紙350円を購入して貼り付ける）、一時抹消登録申請書を受け取り、必要事項を記入します。書類一式が揃ったら、ナンバー返納窓口にて2枚のナンバープレートを提出します。手数料納付書に、返納確認印が押印されます。これら全ての書類をまとめて、運輸支局の窓口に提出します。その後、運輸支局内にある自動車税事務所の窓口にて、作成した自動車税・自動車取得税申告書を提出し、自動車税の還付金が出る手続きをして完了です。
自動車が盗難された場合は、ナンバーのメモ、車台番号のメモ、身分証明書、そして登録事項等証明書交付請求書が別に必要となります。

一時抹消登録に必要な費用は？

一時抹消登録手続きに必要な費用に関しても見ていきましょう。永久抹消登録とは異なり、解体が不要な場合も多いため、かかる費用は低い傾向にあります。手続きにかかる費用が主なもので、一時抹消登録手数料として350円の印紙を購入する必要があること、一時抹消登録申請書が約100円であること、自動車が盗難された場合は登録事項等証明書交付手数料が約300円かかるという程度です。前面・後面のナンバーの取り外し作業自体は簡単なもので、ドライバーがあれば作業可能ですが、もし不安であれば業者を利用しても良いでしょう。車の解体には3万円ほどかかる場合がありますが、ナンバー取り外しであれば、さほど大きい金額はかかりません。